Webページが表示されるまで

URLを入力してから、ページが表示されるまでの一瞬に、いくつものコンピュータがやり取りをしています。1つずつ追ってみましょう。

ブラウザに https://www.example.com/news/ と入力したときのやり取り

ここまでのやり取り(片道の回数)
0
そのうちDNS
0
そのうちWebサーバ
0

    やり取りの一覧の行を押すと、その場面に移動します。IPアドレス 203.0.113.10 などは、説明用に予約されている例のアドレスです。

    名前(ドメイン名)からIPアドレスなどを調べます。DNSサーバは、階層の上から順に問い合わせていきます

    同じ名前をもう一度問い合わせると、キャッシュ(一時的に覚えた答え)が使われるので、問い合わせの回数が減ります。

    
            
    今回の問い合わせ
    –
    キャッシュの数
    0
    名前と種類を選んで「問い合わせる」を押してください
    フルサービスリゾルバ(学校や家庭が使うDNSサーバ)が、ルート → 次の階層 → … と順にたずねて答えを見つけます。

    リゾルバが覚えているキャッシュ

    URLを部分に分けます

    HTTPのリクエストを送って、レスポンスを見ます

    リクエスト(ブラウザ → サーバ)
    レスポンス(サーバ → ブラウザ)
    1xx情報(処理を続けている)
    2xx成功
    3xxリダイレクト(別の場所へ)
    4xxクライアントのエラー
    5xxサーバのエラー

    Webページが表示されるまでの流れ

    ブラウザにURLを入力してからページが表示されるまでには、大きく分けて4つの段階があります。

    1. URLを読み取る:どの方法で、どのコンピュータの、どのファイルを取りに行くかを決める
    2. DNSで名前を調べる:ホスト名(www.example.com など)を、IPアドレスに変換する
    3. 接続する:TCPで相手と接続し、https なら TLS で暗号化の準備をする
    4. HTTPでやり取りする:ページを要求し(リクエスト)、HTMLや画像を受け取る(レスポンス)

    これらはふつう1秒もかからずに終わるので、利用者が気づくことはありません。「表示までの流れ」では、この一瞬のやり取りを1つずつ止めて見られるようにしています。

    URLのしくみ

    URL(Uniform Resource Locator)は、インターネット上の情報の場所を表す書き方です。https://www.example.com/news/index.html なら、https がスキーム(やり取りの方法)、www.example.com がホスト名(相手のコンピュータの名前)、/news/index.html がパス(サーバの中の場所)です。

    ポート番号は、1台のコンピュータの中で、どのサービスと通信するかを表す番号です。省略したときは、http なら 80 番、https なら 443 番が使われます。? の後ろのクエリはサーバに渡す追加の情報、# の後ろのフラグメントはページの中の位置を表します。フラグメントはサーバには送られず、ブラウザの中だけで使われます。

    DNS:名前からIPアドレスを調べる

    インターネットで相手にデータを届けるには、IPアドレスが必要です。しかし、数字の並びは人間には覚えにくいので、www.example.com のようなドメイン名が使われます。ドメイン名とIPアドレスを対応させるしくみが DNS(Domain Name System)です。

    DNSの情報は、1か所にまとめて置かれているのではありません。ドメイン名は右から順に「ルート(.)→ com → example.com → www」という木のような階層になっていて、それぞれの階層を担当するDNSサーバが、自分の範囲だけを管理しています。これを分散データベースといいます。

    名前を調べるとき、パソコンやスマートフォンは、まず決められたフルサービスリゾルバ(キャッシュDNSサーバ)にたずねます。リゾルバは、階層のいちばん上のルートサーバからたずね始め、「com のサーバに聞いて」「example.com のサーバに聞いて」と教えてもらいながら、最後にその名前を管理している権威DNSサーバから答えを得ます。ルートサーバは13系列あり、そのうちの1つ(M ルート)は、日本の WIDE プロジェクトと JPRS が共同で運用しています。

    キャッシュとTTL

    毎回ルートサーバからたずねていては、時間がかかり、ルートサーバにも負担が集中します。そこでリゾルバは、一度調べた答えをキャッシュとして一定時間覚えておきます。覚えておいてよい時間は、答えに付いている TTL(Time To Live)で決まります。「DNSで名前を調べる」で同じ名前を2回たずねると、2回目は問い合わせが0回になることを確かめられます。

    レコードの種類

    種類表す内容
    AIPv4アドレス
    AAAAIPv6アドレス
    MXそのドメインあてのメールを受け取るサーバ
    CNAME別名(ほかの名前を指す)
    NSそのドメインを管理するDNSサーバ

    電子メールを送るときも、DNSが使われます。送信側のメールサーバは、あて先のドメインの MX レコードを調べて、どのサーバに届ければよいかを知ります。電子メールのしくみもあわせて確かめてみましょう。

    TCP:確実に届けるための接続

    IPアドレスが分かると、ブラウザはWebサーバと TCP の接続を作ります。TCP は、データが届いたかを確認し、届かなければ送り直し、順番を並べ直して、データを確実に届けるためのプロトコルです。接続を始めるときは、SYN → SYN+ACK → ACK の3回のやり取りを行います。これを3ウェイハンドシェイクといいます。

    https の場合は、続いて TLS の手順に入ります。ブラウザとサーバが暗号化の方式と鍵を決め、サーバはサーバ証明書を送ります。ブラウザは、信頼できる認証局の電子署名が付いているかを調べて、通信相手が本物かどうかを確かめます。ここから先の通信は暗号化されるので、途中で盗み見られても内容は読めません。暗号化のしくみは暗号のしくみで体験できます。

    HTTP:リクエストとレスポンス

    HTTP(HyperText Transfer Protocol)は、ブラウザとWebサーバがやり取りするための決まりです。ブラウザは「GET /news/ HTTP/1.1」のようなリクエストを送り、サーバは「HTTP/1.1 200 OK」のようなレスポンスを返します。レスポンスの本文には、ページの中身である HTML が入っています。

    HTMLの中には、見た目を決める CSS や画像のファイルの場所が書かれています。ブラウザは HTML を読みながら、必要なファイルを次々に要求します。1つのページを表示するために、何十回ものリクエストが送られることもめずらしくありません。

    主なメソッドとステータスコード

    メソッドは、サーバに何をしてほしいかを表します。GET は情報を取得し、POST はフォームの入力内容などを送ります。ステータスコードは結果を表す3けたの数で、最初の数字で分類されます。

    分類意味例
    1xx情報(処理の途中)100 Continue
    2xx成功200 OK
    3xxリダイレクト301 Moved Permanently
    4xxクライアント側のエラー403 Forbidden、404 Not Found
    5xxサーバ側のエラー500 Internal Server Error

    使い方

    このページの www.example.com や 203.0.113.10 は、説明や例示のために予約されている名前とアドレスです。実際の通信は行っていません。

    この教材を使う授業

    情報Ⅰ 授業の進め方ガイドでは、この教材を次の授業で使います。ねらい・導入の問い・50分の流れ・確認問題をまとめています。

    出典

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