JPEGをくり返し保存すると、どうなる?

JPEGで保存しなおすたびに、画像は少しずつ傷んでいきます。回数を決めて、その変わり方を目で確かめましょう。

1. 画像を選ぶ

画像はこの画面の中だけで処理され、どこにも送信されません。大きい画像は、長い辺を640画素に縮めて使います。

2. 保存のしかたを選ぶ

3. 画質と回数を決めて、保存をくり返す

75
100 回
待機中

保存には、このブラウザのJPEGの機能を使っています。ブラウザによって、結果が少しちがうことがあります。

4. 何回目かを選んで見比べる

元の画像

0 回目

元の画像(拡大)

0 回目(拡大)

画像をクリックまたはタッチすると、四角の場所を6倍に拡大して見られます。

見ている回
–
元とのちがい(平均)
–
前の回からの変化
–
ファイルの大きさ
–

途中の様子

回数とちがいのグラフ(直近3回の実験を重ねて表示)

元の画像とのちがい(平均)

ファイルの大きさ(KB)

グラフをクリックすると、その回の画像を上で見られます。条件を変えて何回か試すと、線を重ねて比べられます。

数値を表で見る
準備しています…

JPEGをくり返し保存すると傷むのはなぜ?

スマートフォンで撮った写真や、Webページの画像の多くはJPEGという形式で保存されています。JPEGは、人の目に目立ちにくい細かい情報を捨てることでデータ量を大きく減らす、非可逆圧縮の形式です。一度捨てた情報は、もう元には戻せません。

では、JPEGの画像を開いて、もう一度JPEGで保存したらどうなるでしょうか。保存するたびに、また少しずつ情報が捨てられていきます。このように、保存や変換をくり返すたびに品質が下がっていくことを世代劣化といいます。コピーのコピーを取るたびに文字がかすれていくのと似ています。

このページでは、同じ画像をJPEGで何回も保存しなおし、1回ごとの画像を見比べられます。ただし実際にやってみると、「保存のしかた」によって傷み方が大きくちがうことに気づくはずです。

JPEGが画像を小さくするしくみ

JPEGの圧縮は、おおまかに次の順で進みます。

  1. 画像を8×8画素の小さなブロックに区切る
  2. ブロックごとに、明るさの変化を「なだらかな変化」から「細かい変化」まで64個の成分に分ける(離散コサイン変換、DCT)
  3. それぞれの成分を決まった数で割り、整数に丸める(量子化)。割る数を大きくするほど、細かい成分は0になって消える
  4. 0が多く並んだデータを、ハフマン符号化などでさらに短くする

情報が捨てられるのは、3の「丸める」ところです。保存するときに選ぶ「画質」は、この割る数の大きさを決めています。画質を下げるほど大きな数で割るので、たくさんの成分が0になり、ファイルは小さくなりますが、ブロックの境目が見えたり、文字のまわりにもやもやしたノイズが出たりします。

出典:CCITT Recommendation T.81(ISO/IEC 10918-1)"Digital Compression and Coding of Continuous-tone Still Images"(1992年)

そのまま保存しなおすと、やがて変わらなくなる

「そのまま保存しなおす」を選んで試すと、1回目の保存で画像は少し変わりますが、2回目からの変化はとても小さく、何回か保存するうちに、ほとんど変わらなくなることが多いはずです。グラフの線が、途中から横にまっすぐになります。

これは、四捨五入を2回しても結果が変わらないのと同じ理由です。1回目の保存で、ブロックの成分はすでに整数に丸められています。同じ区切り方で、同じ数で割って丸めなおしても、ほぼ同じ値に戻ってしまうのです。完全に同じにならないのは、画像を開くときにも画素の値を整数に丸めるため、そこで小さな誤差が生まれるからです。その誤差も、回数を重ねるうちに落ち着いていきます。

区切りがずれると、傷みが積み重なる

次に「区切りをずらして保存」を選んでみましょう。今度は、回数を重ねるほど元の画像とのちがいが大きくなり続けます。文字や輪郭のまわりのもやもやがだんだん広がり、色もにじんでいきます。

画像の端を少し切り抜いたり、回転させたりしてから保存すると、8×8のブロックの区切りの位置が変わります。すると、前の保存できれいに丸められていた成分が、別の区切り方で計算しなおされ、新しい丸めの誤差が加わります。それが毎回くり返されるので、傷みが積み重なっていくのです。このツールでは、保存するたびに区切りの位置を数画素ずつずらして、その様子を再現しています。

「毎回ちがう画質で保存」でも、割る数が毎回変わるため、変化が止まりません。ちがうアプリで開いて保存しなおすと、画質の設定が変わることがあります。

傷むほど、ファイルが大きくなることもある

「区切りをずらして保存」のファイルの大きさのグラフにも注目してください。画像の条件によっては、傷んでいくのに、ファイルがかえって大きくなっていくことがあります。もやもやしたノイズは「細かい変化」の成分なので、それが増えるほど、0にならずに残る成分が増えるからです。画質が悪いことと、ファイルが小さいことは、いつも一致するわけではありません。

ツールで使っている「元とのちがい」

グラフの「元とのちがい」は、すべての画素の赤・緑・青それぞれの値(0〜255)について、元の画像との差の大きさを求め、平均したものです。

元とのちがい =(各画素の赤・緑・青について|保存後の値 − 元の値|の合計)÷(画素の数 × 3)

0なら元の画像とまったく同じで、数が大きいほど元から離れていることを表します。「元とのちがい(8倍に強調)」の表示では、この差を8倍にして、黒いほど元とちがう場所として表しています。人の目では気づきにくい小さな差も、どこで起きているかが分かります。

画像を傷めないためにできること

可逆圧縮と非可逆圧縮のちがいや、画質とファイルの大きさの関係は、「データ圧縮を体験しよう」でも確かめられます。

使い方

  1. 画像を選ぶ:文字と図、風景、細かい模様の3つから選べます。自分の画像でも試せます。
  2. 保存のしかたを選ぶ:「そのまま保存しなおす」「区切りをずらして保存」「毎回ちがう画質で保存」の3通りです。
  3. 画質と回数を決める:画質は1〜100、回数は1〜200回です。「保存をくり返す」を押すと、1回ずつ保存しなおして記録します。
  4. 見比べる:つまみを動かすか ▶ を押すと、何回目の画像かを切りかえられます。画像をタッチすると、その場所を拡大して元の画像と並べて見られます。
  5. グラフで比べる:条件を変えて何回か試すと、直近3回の結果が重ねて表示されます。保存のしかたによる傷み方のちがいを比べてみましょう。
© 2026 情報ラボ ホーム カリキュラム対応表 画像のデジタル化 音のデジタル化 ラスタとベクタ 画像のビット演算 色の表し方 2進数・16進数 文字コード データはすべて0と1 パリティマジック コンピュータのしくみ 論理回路 アルゴリズム ネットワークのしくみ 電子メールのしくみ 情報システムとデータの流れ シミュレーション データの分析 機械学習 回帰と予測 クラスタリング 統計的推測 パスワードの強さ 暗号のしくみ あやしいメールを見分ける データ量の計算 データ圧縮 JPEGのくり返し保存 運営者情報・お問い合わせ プライバシーポリシー 更新履歴