回帰で予測しよう

点の集まりに、どうやって「いちばん合う直線」を引くのでしょうか。

直線を動かして、誤差の合計を小さくしてみてください

1.00
0.0

正方形の面積の合計が、できるだけ小さくなる直線が「いちばん合う直線」です。

誤差の二乗の合計
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最小の値
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最小との差
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勉強時間から、テストの点数を予測します

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求められた式

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予測した値
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相関係数
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決定係数
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説明できる割合
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データの範囲を超えて予測すると

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灰色の帯が、実際にデータのある範囲です。その外側で予測すると、何が起きるでしょうか。

気をつけたいこと

回帰とは

2つの数量に関係があるとき、片方から片方を予測したくなります。勉強時間から点数を、気温から売上を。この予測のために関係を式で表すことを回帰といいます。

最も基本的なのが、直線で表す単回帰です。式は次の形になります。

y = a x + b

a は傾き、b は切片です。この2つの値をどう決めるかが問題になります。

最小二乗法

直線は無数に引けます。その中で「いちばん合う」ものをどう選ぶのでしょうか。

考え方はこうです。各点について、直線からのずれを測ります。実際の値と、直線から予測される値の差です。これを残差といいます。

すべての残差を小さくしたいのですが、単純に合計すると問題が起きます。プラスとマイナスが打ち消し合ってしまうのです。そこで、残差を二乗してから合計します。

残差の二乗和 = Σ(実際の値 − 予測値)²

この合計が最小になるように a と b を決める方法を、最小二乗法といいます。二乗するので、大きなずれほど強く効きます。

上のツールの1つ目では、残差を正方形として表示しています。正方形の面積の合計が、まさに残差の二乗和です。直線を動かすと面積の合計が変わり、最小になる位置が「いちばん合う直線」だと分かります。

実際の求め方

手で試行錯誤する必要はありません。数式で一発で求まります。

傾き a = x と y の共分散 ÷ x の分散
切片 b = y の平均 − a × x の平均

この式から、回帰直線は必ずx の平均と y の平均が交わる点を通ることが分かります。データの重心を通るわけです。

決定係数 ― どれだけ説明できたか

直線を引いたあと、「この直線はどれくらい当てになるのか」を知りたくなります。その指標が決定係数(R²)です。

0から1の値をとり、1に近いほど当てはまりが良いことを示します。

決定係数意味
0.9 以上非常によく説明できている
0.5 〜 0.9ある程度説明できている
0.5 未満この直線ではあまり説明できない

決定係数は「y のばらつきのうち、何割を x で説明できたか」と読めます。R² が 0.7 なら、点数のばらつきの7割は勉強時間で説明でき、残り3割は別の要因によるという意味です。

単回帰の場合、決定係数は相関係数の二乗と一致します。相関係数が 0.8 なら、決定係数は 0.64 です。

予測の落とし穴

データの範囲外は保証されない

最も危険なのが、データのない範囲まで直線を延ばして予測することです。これを外挿といいます。

1日3時間まで勉強したデータから作った式で、「20時間勉強すれば何点か」を計算すると、100点を超える値が出ます。式の上ではそうなりますが、現実にはありえません。

直線関係が成り立つのは、あくまでデータのあった範囲だけです。その外で同じ関係が続く保証はどこにもありません。上のツールの3つ目で、この様子を確かめられます。

相関は因果ではない

回帰式が求まっても、x が y の原因だとは限りません。逆かもしれませんし、両方に影響する第三の要因があるかもしれません。

「アイスの売上から水難事故の件数を予測する」式を作ることは可能です。数値としては当てはまりますが、アイスを減らせば事故が減るわけではありません。どちらも気温という共通の要因で動いているだけです。

外れ値に引っ張られる

最小二乗法は残差を二乗するため、大きく外れた点の影響を強く受けます。1つの異常なデータで、直線が大きく傾くことがあります。

回帰を行う前に散布図を見て、明らかにおかしな点がないか確認する習慣が大切です。数値だけを見ていると気づけません。

いろいろな回帰

種類特徴
単回帰1つの変数から予測する。もっとも単純
重回帰複数の変数から予測する。広さと駅からの距離で家賃を予測、など
多項式回帰曲線で当てはめる。複雑にしすぎると過学習になる
ロジスティック回帰数値ではなく、あり・なしの確率を予測する

実際の分析では、複数の要因を同時に扱う重回帰がよく使われます。家賃なら、広さだけでなく駅からの距離、築年数、階数などをまとめて考えます。基本の考え方は単回帰と同じで、残差の二乗和を最小にします。

残差を見る

回帰式を求めたあと、必ず確認したいのが残差です。実際の値と予測値の差、つまり「予測が外れた分」です。

残差を横軸に予測値をとって描くと、当てはまりの良し悪しが見えてきます。理想は、残差が0のまわりにランダムに散らばっている状態です。

もし残差に規則性が見えたら、直線では不十分だという合図です。たとえば残差がU字形に並んでいれば、本当は曲線関係だということになります。数値だけを見ていては気づけない情報です。

単位と係数の読み方

回帰式の傾きは「xが1増えると、yがどれだけ増えるか」を表します。この解釈には、単位の確認が欠かせません。

気温とアイスの売上で傾きが9.5だったとします。これは「気温が1℃上がると、売上が9.5本増える」という意味です。単位を取り違えると、まったく違う解釈になってしまいます。

また、切片には意味がない場合があります。身長と体重の式で切片を求めると「身長0cmのときの体重」という、現実にありえない値になります。切片は計算上の値であって、必ずしも解釈できるとは限りません。

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